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2009年08月30日 【新型インフル】国内で死者2人 滋賀ではタミフル耐性確認
新型インフルエンザが全国的に拡大する中、鹿児島県と兵庫県で29日、感染患者2人が死亡した。新型感染の疑い例を含めた死者は、国内で7人目となった。また滋賀県は同日、県内の新型インフルエンザの感染が確認された男児(5)から、抗ウイルス薬「タミフル」が効かない耐性ウイルスが見つかったと発表した。国内での確認は5例目だが、耐性ウイルスが各地で発生している可能性もでてきた。
鹿児島県によると、死亡したのは枕崎市内の60代の女性で、数年前に消化器のがんで手術を受けていた。その後、肺にも転移が確認され、治療を検討中だった。27日に38度の発熱があり、28日早朝に症状が悪化したため、医療機関を受診、入院した。
詳細(PCR)検査で、新型への感染が確認された。タミフル投与を受け、人工呼吸器を着けて治療中だったが、29日未明に死亡した。
また、兵庫県姫路市によると、たつの市内の社会福祉施設に通う30代の女性も同日、姫路市内の病院で死亡した。この施設では、女性のほかに7人の利用者らに新型インフル感染の疑いがあるという。
女性は27日に39度の発熱があり、28日に医療機関を受診。簡易検査で陽性と診断され、タミフル投与の後、帰宅。自宅で療養を続けていたが29日未明に容体が急変した。その後の詳細(PCR)検査の結果、新型への感染が確認された。
一方、タミフル耐性ウイルスについて、滋賀県は「ウイルスが体内で突然変異した可能性が高い」とし、感染力が弱く広がる恐れはないとしている。男児はタミフルの投与を受けていたが、高熱がなかなか下がらないなどの症状が続いたため、入院した。現在は回復しているという。