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2008年06月20日 タミフルと異常行動 動物実験でも「関連性なし」
飛び降りなどの異常行動と因果関係が疑われるインフルエンザ治療薬タミフルについて、厚生労働省のワーキンググループ(WG)は19日、輸入元の中外製薬が提出した動物実験データを討議し、「関連性はない」との見解を示した。
17日には人間の臨床試験でも同様の見解が出されており、今回のデータと併せて、異常行動との関連性を否定する複数のデータがそろったことになる。
厚労省では今後、2つの大規模な疫学調査の結果がまとまり次第、別のWGで討議。その後、薬事・食品衛生審議会安全対策調査会が、今秋までに異常行動とタミフルの因果関係に最終的な結論を出す予定。
今回データがまとめられた動物実験では、ネズミの脳内に比較的高濃度のタミフル成分を注入して行動を観察したが、異常行動はみられなかった。このほか、投与後の脳内濃度も測定したが、中枢神経に影響を与える可能性がある結果は出なかった。