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2011年11月09日 【薬食審調査会】抗インフル薬の異常行動、2日間の注意を継続

薬事・食品衛生審議会の調査会は2日、タミフル等抗インフルエンザ薬の服用と、突然の走り出しや飛び降りといった異常行動との関連について、「因果関係を示唆する結果は得られていないが、現在の予防的な安全対策を変更する積極的な根拠も得られていない」とし、引き続き罹患時の注意喚起を徹底すべきと結論づけた。
 厚生労働省は、従来通り添付文書で、▽異常行動が発現する可能性がある▽自宅療養の際に最低2日間は子供を1人にしないこと――を患者や家族に説明するよう求めると共に、情報収集を続ける。
 国立感染症研究所の分析によると、異常行動は抗ウイルス薬を服用していない患者を含めてインフルエンザ罹患者に一定の確率で認められ、ほとんどが発熱後2日目までに発生している。
 また、昨シーズンの副作用報告では、タミフルで16例、リレンザで8例、イナビルで5例、ラピアクタで1例の異常行動が起きているが、死亡に至る事例はなかった。
 タミフルについては、過去の症例を用いた薬剤疫学研究から、せん妄や意識障害の発現リスクがアセトアミノフェンに比べて高いことを疑わせる知見が得られたが、検証的なケース・コホート研究でなく、データ解析に限界があることなどを踏まえ、「因果関係が明確となったとは言えない」と判断した。

薬事日報

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