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2010年08月30日 タミフル耐性も同じ感染力 新型ウイルス、動物実験
治療薬タミフルに耐性を持つ新型インフルエンザウイルスは、通常の新型ウイルスと同程度の感染力があることを動物実験で確認したと、東京大医科学研究所の河岡義裕教授と木曽真紀研究員らが米専門誌に27日発表した。
従来はタミフルに耐性を持ったウイルスは広がりにくいと考えられていた。ただ季節性のAソ連型のように耐性ウイルスが世界中に広まった例もあり、河岡教授は「新型インフルエンザでもタミフル耐性ウイルスの感染が人の間で広がる可能性があり、ウイルスを注意深く監視する必要がある」と話している。
河岡教授らは、インフルエンザの感染の仕方が人と似ているフェレットで実験。大阪とベトナムで昨年患者から採取したタミフル耐性の新型ウイルスをフェレットに感染させ、別のフェレットに感染するかを観察したところ、普通の新型ウイルスと感染力に違いはなかった。
体温や体重、症状なども同様で、新型のタミフル耐性ウイルスは、病原性が落ちないまま、感染力を保つことが示唆された。
2010/08/27 17:48 【共同通信】