<<前の記事へ| 次の記事へ>>
2009年12月30日 死亡リスクとの関連調査へ 新型ワクチンで厚労省
厚生労働省は30日までに、新型インフルエンザの国産ワクチン接種が、重い基礎疾患(持病)のある患者の死亡リスクを高めているかどうかを見極めるための疫学調査に乗り出すことを決めた。調査方法を詰め、来春にも着手する。
厚労省によると、国内でこれまでに新型ワクチンの接種を受けた人は推定で最大1492万人。接種が進むにつれ、死亡や重い副作用の報告も集まっている。死亡者は主に重い持病のある高齢者で、27日までに104人が報告された。
同省は「接種と死亡の明確な関連は見られない」としているが、直接の因果関係がなくても、接種が引き金となって体調不良を引き起こした可能性が否定できないケースがあるとの指摘もあり、より詳しい評価の仕組みが求められていた。
調査対象は今後、関係学会などと調整して決めるが、慢性呼吸器疾患の患者の一部や透析患者など、病状を比較的把握しやすい病気の患者を対象に、同じ病気を持ちながら、現在の新型インフル流行中に死亡した人と死亡しなかった人を比較。それぞれのグループに接種を受けた人と受けなかった人がどの程度いるかを調べ、接種が死亡のリスクを高めているかどうかを検証する。2009/12/30 16:38