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2009年12月14日 新型インフルエンザ 「感染も症状出ず」2割、採血調査…大阪
大阪府立公衆衛生研究所は11日、新型インフルエンザ流行初期に多数の感染者を出した関西大倉中学・高校(大阪府茨木市)の生徒や家族ら647人を対象に行った血液中の抗体の有無を調べる検査結果を発表した。ウイルスに感染しながら症状が出ない「不顕性感染」の人が感染者の約2割に当たる18人確認された。
国立感染症研究所の協力で8月下旬、採血と聞き取り調査を実施。抗体の量から新型に感染したとみられる生徒らは、遺伝子検査で新型の感染が確定した患者を含め102人いた。症状のわからない4人を除く98人のうち、38度以上の高熱などインフルエンザの症状があったのは44人(45%)で、無症状だったのが高校生17人、教職員1人の計18人(18%)いた。感染と診断がつかない軽症者は36人(37%)いた。
また、感染確定者を除く626人のうち、新型インフルのワクチン接種を受けた人と同程度かそれ以上の抗体量を持っている人が159人(25%)いた。明らかに感染して発症した人がいる一方で、新型に感染したとは言い切れないケースもあり、府立公衆衛生研究所の高橋和郎副所長は「過去のインフルエンザの免疫が一部働いていると考えられる」としている