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2009年06月30日 タミフル耐性を初確認 北欧の新型インフル患者で
【ジュネーブ29日共同】世界保健機関(WHO)は29日、デンマークの新型インフルエンザ感染者の中から、抗ウイルス剤タミフルに耐性を持つ初のウイルス検体が確認されたことを明らかにした。
タミフル投与はワクチンが完成していない現在、新型インフルエンザの治療で最も有効な手段だが、タミフルが効かないウイルスの感染が拡大すれば、対策の練り直しを迫られる恐れもある。
WHO当局者によると、耐性ウイルスはデンマークの軽症患者1人から確認された。患者は既に回復して元気になっている。ウイルスは同じH1N1型が突然変異したものだが、今のところ耐性ウイルスが拡大する兆しはみられないという。
WHOは加盟国間を結ぶ情報網を通じて耐性ウイルスの確認を伝達。拡大しないかどうかを注視する方針。
新型インフルエンザへの効果が確認されている抗ウイルス剤にはタミフルのほかにリレンザがあるが、流通量はタミフルの方が圧倒的に多い。耐性ウイルスが広がれば、リレンザの増産が必要になる可能性がある。