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2009年04月20日 タミフル 異常行動1.5倍に NHK
インフルエンザの治療薬「タミフル」を服用した10代の患者が飛び降りなどの異常行動をとった割合は、服用していない患者の1.5倍だったことが、厚生労働省の研究班の調査でわかりました。厚生労働省は調査結果を詳しく分析し、タミフルと異常行動との関連を調べることにしています。
タミフルは国内で最も多く使われているインフルエンザの治療薬ですが、服用した患者が、建物から飛び降りたり、突然走りだしたりする異常行動による事故が相次いで報告されました。このため厚生労働省は、事故の報告が特に多かった10代の患者への使用を原則禁止するとともに、研究班を設け、18歳未満の患者について異常行動が起きた割合を調べました。その結果、▽タミフルを服用した患者が危険な異常行動をとった割合は、服用していない患者の1.25倍で、▽このうち10代では1.54倍と高かったことがわかりました。一方、うわごとを言ったり、泣きだしたりする軽い異常行動が起きた割合は、服用しなかった患者の0.62倍でした。今回の結果について、研究班の班長を務める大阪市立大学の廣田良夫教授は「タミフルと異常行動との因果関係は否定できず、さらに詳しい調査が必要だ」と指摘しています。厚生労働省は、近く、専門家の調査会を開いて調査結果を詳しく分析し、タミフルと異常行動との関連を調べることにしています。