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2008年08月05日 タミフル:解析過程でミス 調査会の開催延期
厚生労働省は5日、インフルエンザ治療薬「タミフル」(一般名リン酸オセルタミビル)と異常行動との因果関係の調査で、解析過程の一部にミスがあったと発表した。結果への影響を検証するため、因果関係について最終的な結論を出す安全対策調査会の開催を、9月以降に延期する。
同省によると、ミスが判明したのは、インフルエンザにかかった18歳未満の約1万人を対象にした異常行動に関する調査結果。最初の発熱時刻と医療機関にかかった初診の時刻をデータベースから引き出す過程で、プログラムの不具合により、一部に別のデータが引き出され、それを使って解析していたらしい。
同省は「解析に重要なタミフル服用の時刻や異常行動の発生時刻に間違いがあったわけではない。調査結果への影響は大きくないと考えられるが、科学的議論に万全を尽くすため、影響がないか確認する」と説明している。
7月に開催された同調査会の作業部会では、この調査結果などが示され「因果関係を示唆する結果は得られなかった」との見解をまとめた。8月中に同調査会を開き、最終的な結論を出す予定だった。