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2010年05月21日 タミフル副作用、提訴へ 14歳転落死で知立の両親

 2005年2月にインフルエンザ治療薬「タミフル」を服用後、自宅マンションから転落死した愛知県知立市の中学2年生秦野皓平君=当時(14)=の両親が、異常行動をタミフルの副作用として認定するよう独立行政法人・医薬品医療機器総合機構(東京)に求める訴えを、東京地裁に起こすことが分かった。タミフルの服用では、遺族が同機構に慰謝料を求めて提訴した例はあるが、異常行動との因果関係を正面から争う訴訟は初めてという。

 両親によると、秦野君は05年2月5日夕、前日に発症したインフルエンザのため、処方されたタミフルを食後に服用。約1時間半後、自宅マンション9階から転落して死亡した。

 両親は同年6月、副作用被害に給付金などを出す同機構に救済を申し立てたが、翌06年7月に「判定不能」として不支給が決定。厚生労働省に再審査を申し立てたが、今年4月23日に棄却された。

 このため、両親は同機構に因果関係を認めて不支給処分を取り消すよう求める。提訴期限が棄却決定から6カ月間のため、今秋までに書類を整えて提訴する。

 厚労省によると、昨年3月末時点でタミフル服用後の異常行動により死亡したのは8例、突然死も14例報告されている。だが、同省は「インフルエンザ自体が異常行動を起こす」として「服用との因果関係は不明」との立場。同機構にタミフル関連で出された遺族一時金と遺族年金の申請は15件あるが、異常行動との因果関係を認めたケースはない。

 両親は取材に「情報公開請求しても審議過程が隠され、納得がいかない。副作用と認めることで被害拡大を防げる」と話している。

 <タミフルと異常行動> 2005年に秦野皓平君らの異常行動が日本小児感染症学会で発表されて問題化。09年3月末までに353件の異常行動(うち死亡8件)が確認された。07年にも中学生の転落死が相次いで発覚したのを受け、厚労省は10代への使用を原則禁止した。

2010年5月21日 09時13分

(中日新聞)

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