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2009年12月16日 新型インフルで心筋炎…心肺補助装置使い救命

大垣市民病院(曽根孝仁院長)は14日、新型インフルエンザで劇症型心筋炎を発症した西濃地域の女性患者(44)を、経皮的心肺補助装置(PCPS)を使って救命した、と発表した。患者は15日に退院予定。

 同病院によると日本循環器学会から「新型インフルエンザで劇症型心筋炎を発症し、PCPSで救命したのは国内初の治療例」と報告を受けたという。

 厚生労働省によると、11月20日現在、新型インフルエンザによる死亡例のうち、心筋炎が原因と見られる例が5件あった。曽根院長は「原因不明の死亡例も多く見られるが、心筋炎の可能性も大きい。念頭に置いて診察することが大切」としている。

 心筋炎は心臓を動かす筋肉が炎症を起こし、主症状として発熱や頻脈、呼吸困難が起きる。劇症型は死に至るほど急激な病状変化を起こす。ウイルスや細菌感染が原因とされる。

 PCPSは心臓と肺の代わりで、太ももからカテーテルを挿入して右心房から静脈血を抜き、人工肺を通して動脈に戻す。

 同病院によると、患者は先月13日、肺炎の疑いで入院し、新型インフルエンザ感染と劇症型心筋炎の発症を確認。入院から数時間後に心停止状態となり、投薬や人工呼吸器でいったん蘇生(そせい)したが、翌14日に再び心停止。心臓マッサージを行いながらPCPSを用いて治療したところ、徐々に心臓の機能が回復。間もなく一般病棟に移った。 2009年12月15日10:15 

岐阜新聞

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