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2009年11月25日 10月にワクチン接種の30代女性、新型インフルで死亡2009年

鹿児島県は25日、同県大隅地域の30代の女性看護師が新型インフルエンザによる脳症で死亡したと発表した。女性は10月下旬に、医療従事者として新型インフルのワクチンを接種していた。予防接種にはインフルにかかりにくくなったり、感染しても重症化を防いだりできる効果があり、一般に接種から3週間ほどで効果が十分に出るとされる。厚生労働省によると、ワクチン接種後に新型インフルエンザに感染して死亡した例は国内で初めて。

 女性は21日、40度近い発熱とせきが出てインフルと診断され、タミフルを処方されたが症状が悪化し、22日に入院。その日のうちに心肺停止に陥り、25日午前4時ごろ亡くなった。遺伝子検査で新型インフルに感染していたことが確認された。

 女性は10月下旬に新型インフルエンザ、11月上旬には季節性インフルエンザのワクチンを接種していた。

 女性には06年に見つかった脳動脈瘤(りゅう)があり、甲状腺機能低下症の治療も同年から続けていたが、これらの基礎疾患の影響は不明で、脳動脈瘤にも異変はなかったという。

 女性の家族や勤務先の医療機関などにインフルエンザの症状を訴えている人はいないという。21日から出勤していないため、県は潜伏期間を考えても、周囲への感染の広がりはなかったとみている。

 県健康増進課の担当者は「接種は重症化や死亡を抑える目的だが、感染したり脳症になったりすることが完全になくなるわけではない」と話している。

朝日新聞

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