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2009年06月01日  ハンセン病:体験風化させてはならない 来月12日、富山市民プラザでシンポ /富山

 ◇今こそ考えよう
 熊本地裁がハンセン病患者に対する国の隔離政策を過ちと断じたハンセン病国賠訴訟判決(01年5月)の勝訴8周年を記念したシンポジウム「今こそ考えようハンセン病〓戦争とハンセン病」(毎日新聞富山支局など後援)が、6月12日午後6時から、富山市大手町の市民プラザで開かれる。旧日本軍による沖縄の隔離政策や、子どもにも重労働を課した当時の療養所の実態などを通じて、平和と人権について考える。

 同判決で熊本地裁は、ハンセン病患者に対する強制隔離政策は違憲であるとし、国に賠償を命じた。しかし現在も全国に約3000人いる回復者のほとんどが里帰りもままならず、高齢化も進み、体験を語れる人が年々少なくなっている。

 そこで、ハンセン病問題ふるさとネットワーク富山」(代表=藤野豊・富山国際大准教授)が「体験を風化させてはならない」と毎年、シンポジウムを主催。今年は、憲法改正への動きや海上自衛隊のソマリア沖派遣などが問題になっていることから、戦争とハンセン病に焦点を当てた。

 パネリストには、ハンセン病問題ネットワーク沖縄の吉川由紀さんと、多磨全生園(東京都東村山市)に入所する回復者、山下道輔さんを迎える。

 吉川さんは太平洋戦争時の従軍日誌の調査や、沖縄県名護市の療養所「愛楽園」に住む回復者への聞き取りなどを行い、兵士に病気がうつらないよう軍が隔離を実行した事実などを明らかにした。また山下さんは1941年、小学生で隔離され「お国のため」と称し、重労働を強制された。現在は資料保存活動を続けている。

 藤野代表は「今も新型インフルエンザで感染者差別が起きようとしている。国の誤った政策でどれだけ被害が広がったのかを知ってほしい」と話す。シンポジウムは参加費500円。問い合わせは事務局の浄土真宗本願寺派富山別院(076・421・6672)へ。【青山郁子】

毎日新聞 2009年5月31日 地方版

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