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2008年08月24日 安全な薬 使いたい 薬害根絶デー 厚労相に要請
小池議員が激励
「薬害のない明るい未来へ」と薬害根絶デー(同実行委員会主催)が二十二日、東京・霞が関の厚生労働省前で行われました。日本共産党の小池晃参院議員が出席し連帯のあいさつをしました。
「厚生労働省は副作用も含めて、知っている情報は少なくとも公表してほしかった」。六年前、イレッサの副作用による間質性肺炎で当時三十一歳の妹を亡くした女性(42)はリレートークでこう訴えました。博子さんの妹はイレッサを自宅で服用していました。博子さんは「日に日に呼吸困難が激しくなり、酸素マスクも役にたたず、最後は窒息死でした」と語りました。
大阪から来た薬剤師は「イレッサは当時、『夢の新薬』と言われ自分も期待していた。でも、ちゃんと見ないと自分も薬害に加担してしまう。自分の仕事をまっとうするためにも安全な薬を扱いたい」と話しました。
「息子はタミフルを飲んで一時間後、マンションの九階から飛び降りました。自殺するような子じゃないし、訳が分かりませんでした」と訴えたのは、愛知県知立市から来た女性(48)。三年前に中学二年生の息子を亡くしました。病院でインフルエンザと診断され、処方された薬がタミフルでした。
この日、厚労省前に集まった被害者と支援者は、「誓いの碑」の前で舛添要一厚労相に要望書を手渡し、厚労省付近をパレードしました。
薬害根絶デー 一九九九年八月二十四日、厚生省(当時)はサリドマイド・スモン・薬害エイズなどの悲惨な薬害を反省し、その根絶を誓う決意のもと、厚生省敷地内に「誓いの碑」を建立しました。薬害被害者とその支援者は毎年八月二十四日(今年は二十二日)、「薬害根絶デー」として厚労省と交渉を行い、薬害の根絶を訴えています。